過敏性腸症候群は遺伝によって受け継がれることはあるのか?
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過敏性腸症候群に苦しめられており、親族でも同じ人がいると
これって遺伝なのか?と心配になってしまいますよね。今回は「遺伝」について簡単にお話していきたいと思います。
直接的な遺伝子は見つかっていない
遺伝というものは「遺伝子」が起因して親から子へとDNAを媒介として受け継がれて行きます。
親が持っている遺伝子が妊娠→出産するときに子へと受け継がれて初めて「遺伝」という医学用語が使用されるのです。
しかし過敏性腸症候群を直接的に遺伝させる遺伝子というものは見つかっていません。
またこの病気はストレス社会が生み出したもので昔ながらになった病気ではなく現代病の一種なのです。
では遺伝子が突然変異して過敏性腸症候群を引き起こすことはあるのか?と疑問になりますよね。
確かに人間のDNAが突然の変異を見せるということはありますが、これも直接的にこの病気を引き起こす遺伝子の変化は見られていないのが現状です。
親子で苦しめられているというケースも実際に観測されているのですが、それは同じ「環境の下」に置かれていることが原因で遺伝のためではありません。
しかし間接的に受け継がれることがある
特定の遺伝子によって過敏性腸症候群が発症することはありません。
しかし間接的にその体質が受け継がれることはあるのです。
これは理化学研究所が以下のことを明らかにしました。
親のマウスにストレス性物質を投与したところ、その親の子供がストレスに弱い体質になる。
DNAの配置が変わらずにヘテロクロマチン構造に変化が見られた
つまり、親が大きなストレスを経験してしまうと子供がストレスに弱い体質になり鬱病やパニック障害を引き起こしやすくなるということです。
親ではなく祖父・祖母が大きなストレスを感じると親には異変はないが子供はストレスに弱い体質になることも同時に明らかにしたのです。
受けたストレスを上手に解消させることができないと、心因性のストレスを抱えそれがきっかけとなって過敏性腸症候群が発症するようになるのです。
その受けたストレスを処理することができる限界量が生まれつき低いと精神的な病気を発症し易いのですが、
理化学研究所によって処理出来るストレス値は親の受けたストレス量によって「変化がある」ということが解りました。
まとめ
直接的に過敏性腸症候群を発症させる特定遺伝子は存在していないが、間接的に発症させる遺伝子は遺伝されるということです。
ただ必ずしも遺伝によって受け継がれるということではなく、その可能性が高いということなのでしっかりと覚えて置いてくださいね。
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